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断っても嫌われない⁉ 心を守るアサーティブの話

2025-09-052025-09-05 adminUncategorized, アサーティブネス, 行動療法Tagged アサーティブ, 人間関係, 行動療法

勇気の出る「アサーティブな10の権利」

はじめに
「断れなくて、つい“いいですよ”って言ってしまう…」
「言いたいことを飲み込んでモヤモヤ…」

そんな経験、みなさんもありませんか。

私自身も自己主張はあまり得意ではなく、海外でのやり取りとなると英語や文化の違いによる誤解を恐れて、言いたいことをあきらめてしまうことがしばしばあります。

でも実は、心理学的には 自分の気持ちを正直に伝えること(=アサーティブ) が、健全な人間関係と心の健康にとても大切だとわかっています。

アメリカの心理学者 マヌエル・J・スミス さんは、その考えを「アサーティブな権利章典(Bill of Assertive Rights)」としてまとめました。今日はその10の権利を、日本人にも身近に感じられるよう、日常の例と一緒にご紹介します。


アサーションとは何か?

心理学の分野で「アサーション(assertion)」とは、自分も相手も尊重しながら、率直で誠実な自己表現をすること を意味します。

アサーティブな人は、攻撃的でもなく、受け身でもない、その中間に立つことができます。

  • 攻撃的(Aggressive)
     自分の意見を押し通す/相手をコントロールする
     👉 短期的には強そうに見えますが、人間関係の摩耗や孤立、怒りの高まりなどにつながります。
  • 受け身(Passive)
     自分の意見を我慢する/相手に従う
     👉 一見「平和的」に見えますが、内心のストレスが積もり、不安や抑うつ、自己否定感を強めるリスクがあります。

研究でも、受け身的な人ほどストレスや抑うつを抱えやすく、攻撃的な人は対人トラブルや怒りのコントロールに問題を抱えやすい ことが報告されています(Speed et al., 2018; Ames et al., 2017)。
一方で、アサーティブな表現ができる人は、自己効力感(self-efficacy)や満足感が高い ことが示されています。


アサーティブな10の権利

  1. 自分で判断する権利
     自分の行動や考えは、自分で決めていい。
     👉「今日は疲れたから早く寝る!」も立派な自己決定です。
  2. 理由を説明しない権利
     「行けません」「やめます」に、長い言い訳は不要。
     👉「すみません、今回は見送ります」でOK。
  3. 他人の問題を背負わない権利
     友人の悩みを全部解決しなくても大丈夫。
     👉「それはあなたの課題だね」と線を引くことも優しさです。
  4. 気を変える権利
     ヨガを始めると宣言したものの、「やっぱりダンスの方が楽しそう」。
     👉 一度決めたことに縛られなくてもOK。
  5. 失敗する権利
     間違えても大丈夫。
     👉 道を間違えるのも人生の味。
  6. 知らないと言う権利
     全部に答える必要はありません。
     👉「ごめん、それ知らないな」で誠実。
  7. 善意を断る権利
     親切を必ず受ける必要はない。
     👉「ありがとう、でも大丈夫!」で十分です。
  8. 非論理的である権利
     時には「なんとなく」で決めてもいい。
     👉「今日はなんか気が乗らない」も立派な理由。
  9. わからないと言う権利
     全部理解している必要はない。
     👉「ちょっとわからないから、また教えて」でOK。
  10. 関心がないと言う権利
     みんなが夢中でも、興味がないこともある。
     👉「そのアニメは見てないんだ」で全然OK。

日本人にとってのアサーティブ

先日、学校の授業で日系企業に勤めるシンガポール人のクラスメートから

「日本人は特に “和を大切に” “相手に迷惑をかけない” が美徳とされる傾向があるから、自己主張しづらいよね」

と気を使いながら指摘されたことがあり、やはり海外からはそう思われているのだ、と改めて気づかされました。

日本社会では「空気を読む」「相手を優先する」が強調されるため、アサーティブは少し勇気が要るかもしれません。
でも、アサーティブは「自分だけ」でも「相手だけ」でもない、“ちょうどいい自己表現”。

「ノー」と言えるようになることは、わがままではなく、お互いに気持ちよく生きるための第一歩 なんです。


まとめ

アサーティブな態度を身につけると:

  • 受け身で我慢してストレスをため込むこともなく
  • 攻撃的に相手を傷つけることもなく

自分も相手も大切にできる人間関係を作れます。

まずは、小さな一歩として 「ノーと言ってもいいんだ」 と思うことから始めてみませんか?😊


📚 参考文献

  • Smith, M. J. (1975). When I Say No, I Feel Guilty. Bantam Books.
  • Peneva, I., & Mavrodiev, S. (2013). A historical approach to assertiveness. Psychology Research, 3(11), 631–637.
  • Speed, B. C., Goldstein, B. L., & Goldfried, M. R. (2018). Assertiveness training: A forgotten evidence-based treatment. Clinical Psychology: Science and Practice, 25(1).
  • Ames, D. R., Lee, A. Y., & Wazlawek, A. S. (2017). Interpersonal assertiveness: Inside the balancing act. Social and Personality Psychology Compass, 11(6).

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